制作ねぶた
2011年
観光コンベンション協会会長賞/
最優秀制作者賞
JRねぶた実行プロジェクト
韋駄天
甲冑に身を固め、宝剣を口にして鬼を蹴散らし奔走する韋駄天。天部尊の中で随一の俊足で、速やかに邪神を降伏させる伽藍の守護神である。 釈迦が入滅して帝釈天が舎利を受けるとき、鬼神がそれを盗み去ろうとしたところを、韋駄天が素早く追いかけて取り戻したことから「韋駄天走り」と言われるようになった。東北新幹線新青森駅開業を祝し、はやぶさの如く天空を疾駆する韋駄天の英姿に、ふるさとの繁栄を祈り願うものである。
マルハニチロ侫武多会
斗魁 文昌星
「斗魁」とは、北斗七星の第一星・魁星より成る柄杓の升型部分の四星が神格化したものである。中国では、古くから高級官僚・科挙試験合格の神とされ、後に文章の神、文学の神として崇拝されてきた。魁の字が鬼と斗(升)よりなることから、右手に筆、左手に升を握り踊る鬼神の姿で描かれる。「文昌星」は、斗魁の横に輝く上将・次将・貴相・司命・司中・司録の六星で、斗魁と共に文学を司る神とされている。これら二つの星座は、日本に渡来してから北斗信仰に習合されて、想像上の吉祥海獣である鯱を従えた、天下奉平をもたらす神へと姿を変えた。青森市の市章は、この北斗七星に由来したものであるという。東北新幹線新青森駅開業を祝し、北天の星海原を鯱の背に乗り飛遊する斗魁の姿に、ふるさとの発展を祈り願うものである。
観光コンベンション協会会長賞
青森菱友会
田村麿 と妙見宮 の鬼面
征夷大将軍 坂上田村麻呂は、陸奥へと攻め入った。この「蝦夷征伐」に対し徹底抗戦したのが津軽蝦夷であり、その反撃は大いに田村麿を悩ませた。そこで田村麿は北天に輝く北斗七星に先勝を祈ると、夢枕に妙見菩薩が現れ、「仮面をかぶって征圧せよ」と七個の鬼面を授かった。この鬼面をもっての攻撃で勝利した田村麿は、蝦夷平定後これを納めて妙見宮として崇め祀ったという。これが現在の大星神社である。妙見宮は北斗七星ともいわれるが、青森市の市章はこの星に由来するものであるという。東北新幹線新青森駅開業を祝し、七鬼面と田村麿の勇姿に、ふるさとの発展を祈り願うものである。