マルハニチロ侫武多会
豪傑 武松 猛虎退治
水滸伝は百八星のひとり、武松。
素手の喧嘩が滅法強く、浴びるほど酒を飲むのが大好きな、身の丈八尺もある大男だ。
武松は故郷に帰ろうと、景陽岡という峠に差し掛かった。ふもとの居酒屋の主人が「人食い虎が出るからひとりで行くのは危ない」と止めるのも聞かず、景気づけに強い酒を十五杯も飲んで、峠越えに出発した。
登り始めたはよかったものの、酔いが回ってきて、上手く歩けない。少し横になって休もうとしたその刹那。さあっとすさまじい風が巻き起こり、突然、巨大な人食い虎が姿を現した。
やられる前にやらなければ・・・。
襲い掛かる鋭い爪に牙。身を翻して素早くかわす。隙をついて頭をしかと押さえつけると、力の限り拳を叩き込んだ。酒を飲めば飲むほど強くなる、と豪語する武松の鉄拳の嵐によって、人食い虎はめでたく退治されたのだった。 人々を困らせていた虎を倒した武松は一躍、英雄になった。この後も幾多の困難を乗り越えていくが、それはまた別のお話。
超人的な力で強敵に立ち向かう武松の勇姿。苦しみが絶えない世の災いを払い、日常が戻り、恒久的な平和が続くことを願う
青森菱友会
龍王
法華経に登場し、仏法を守護するとされている八大龍王。
水に関する神として、雨乞いや海上安全などにご利益があると信じられてきた。
青森市浅虫にも八大龍王が祀られている。その御神体は巨大な天然の流紋岩で、表面には白い龍の姿がうかぶとも言われている。海岸沿いの見晴らしの良い小山に建てられた社殿から浅虫の人々と自然を見守り続け、龍神さまと呼ばれ地元の人々に親しまれている。
八大龍王のうち難陀龍王と沙羯羅龍王は、千手観音の眷属である二十八部衆にも属しており、京都の三十三間堂に安置されている彫像に代表されるように、主に武将の姿で表される。
ねぶたは、清水を操る難陀龍王と沙羯羅龍王のお姿である。